【No.10】📌総合型選抜入試を考える保護者の方へ
=我が子の可能性を広げる新しい大学入試の選択肢=
はじめに:変わりゆく大学入試
「うちの子、偏差値がもう少し足りなくて…」という保護者の方のお声をよくお聞きします。
大学入試は大きく変わってきています。その中で注目されているのが「総合型選抜入試」です。
総合型選抜入試とは何か
総合型選抜入試は、学力試験の点数だけでは測れない、受験生一人ひとりの個性や能力を多面的に評価する入試制度です。
一般入試が「点数」で勝負するのに対して、総合型選抜は「あなた自身」で勝負します。
志望理由書、活動報告書、小論文、面接、プレゼンテーションなどを組み合わせて、「この受験生は、うちの大学で学ぶにふさわしいか」を総合的に判断します。
総合型選抜入試のメリット
- 偏差値だけでは届かない大学にも挑戦できる
模試の偏差値が志望校に届いていなくても、総合型選抜であれば合格の可能性があります。「この分野に強い関心を持っている」「論理的に物事を考える力がある」「主体的に取り組んできた経験がある」といった要素を評価してもらえます。
- 早期に進路が決まる安心感
多くの場合9月頃に出願し、11月頃に合格発表があります。一般入試よりも早く進路が決まるため、精神的な安心感を得られます。
- 自己分析を通じて成長できる
「自分は何に興味があるのか」「なぜその分野を学びたいのか」。こうした問いに向き合うことは、お子さんの人間的な成長にもつながります。
総合型選抜入試の現実:準備は決して楽ではない
正直に申し上げます。総合型選抜入試の準備は、決して楽ではありません。
一般入試とは異なる種類の努力が、長期間にわたって必要になります。
志望理由書:審査員が知りたいのは「なぜ」
多くの受験生が最初に書くのは「貴学の充実した環境で学びたい」「将来の夢を実現したい」といった内容です。しかし、これでは不十分なのです。
審査員が知りたいのは、「なぜその大学なのか」「なぜその学部なのか」「なぜ他の大学ではダメなのか」という明確な根拠です。
志望理由書の完成には、何度も何度も推敲が必要です。私たちが指導した生徒の中には、10回以上書き直した人もいます。
一次審査:最大の関門
総合型選抜入試で、最も多くの受験生が脱落するのが一次審査です。
香川大学医学部看護学科では一次審査で87名に絞られ、最終合格者は25名。津田塾大学総合政策学部では、志願者約400名から一次審査で100名程度に絞られます。
審査員が見ているのは3点です。
- 論理的一貫性 – 志望理由に筋が通っているか
2. 表現力 – 具体的で的確な言葉で表現できているか
3. 根拠の明確さ – 明確な根拠とともに示されているか
この3点をクリアした書類を作れば、一次審査は突破できます。そして一次審査を突破できれば、合格はぐっと近づきます。
準備はいつから始めるべきか
できるだけ早く。理想は高1から。
高3になってから考えても、間に合わないケースが多いのです。
高1から準備する3つの理由
- 活動の積み重ねが必要
志望理由書に書ける「具体的な経験」は一朝一夕には作れません。ボランティア、コンテスト、イベント参加など、高校生活の中で積み重ねる必要があります。 - 自己分析に時間がかかる
「自分は何に興味があるのか」「なぜその分野を学びたいのか」。こうした問いに答えるには、時間をかけてさまざまな経験をする必要があります。 - 書類作成に数ヶ月かかる
志望理由書の完成には最低でも数ヶ月かかります。3月頃から書き始め、何度も推敲を重ね、夏頃にようやく形になります。
学年別の準備内容
高1:興味のある分野の活動に参加、ボランティアやイベントに積極参加、読書を通じて視野を広げる
高2:高1での経験を振り返り自己分析、志望大学を絞り込む、情報収集を始める
高3:3月から本格的に志望理由書作成、何度も推敲、小論文・面接対策、9月出願・11月合格発表
この流れで準備を進めることで、質の高い書類を作成し、一次審査を突破することができます。
